新型アルピナB3はチューンドM340iである?

2019 東京モーターショー Alpina B3 Limousine

アルピナのコンセプトは?

チューニング文化が正当化される欧州車はたくさんのチューンドカーがある。メルセデスでいう「AMG」「Brabus」「Kleemann」やポルシェでは「RUF」「9ff」。そして今回メインとなるBMWチューンの「Mモデル」と「Alpina」だ。このように並べてみるとBMWをチューニングしてスポーティーにしたのがアルピナやMモデルのように見える。Mモデルは確かにそうであるが、アルピナは速いけれどもソフトでラグジュアリーさをコンセプトにしている。またアルピナには「B」と「D」の頭文字で始まるモデルがあり、「B」はドイツ語のBenzinのことでガソリン車を、「D」はDieselのことで軽油車(ディーゼル車)のことを指す。やはりガソリン車のBシリーズの方がとてもパワフルだ。

M3よりも先に採用された「S58型3リッター直6ツインターボエンジン」

新型B3に採用されたこのエンジンは、現行のM340i xDriveやX3 M、X4 Mに搭載されたエンジンで、次期M3にも採用されるのだが、B3が一足先に登場したことで注目された。

BMW X3 M/M Competition新型アルピナB3
2,992cc排気量2,993cc
480/510ps@6,250rpm最高出力462ps@5,500-7,000rpm
600Nm@2,600-5,600/5,950rpm最大トルク700Nm@2,500-4,500rpm
同じS58型エンジンで比較

Alpina B3の車重はLimousineが1,860kg、Touringが1,940kg、0-100km/h加速はそれぞれ3.8秒と3.9秒、0-200km/h加速は13.4秒と13.9秒、最高速度は303km/hと300km/hになる。私が興味のある100-200km/h加速は9.6秒と10秒ということになるらしい。AMGのA45Sよりも速いな!

吸排気系の見直しで低回転でもブーストがかかる。次期M3/M4搭載のエンジンは最大トルクは600Nmであるのに対し、B3は700Nmとより太いトルクが体験できる。高回転でも馬力は衰えないのが面白い。

吸排気系と冷却系はアルピナが新設計し、エアインテイクも大口径で、冷却系は大容量インタークーラー、大径化したエアダクト、1000Wの電動ファン、2つの外部サブクーラーを搭載。アンダーボディにはレーシングマシンやピュアスポーツカーに使われるNACAダクトを設置し、トランスミッションとリヤトランスファーの冷却効率も向上させている。

ミッション、サスペンション、タイヤも特別に

この700Nmという大トルクに耐えるようミッションも通常のMモデルより強化されている。タイヤもこのアルピナ専用のPirelli P Zeroが2種類設定されている。(ただやっぱりピレリはコンパウンドが硬いイメージなので、ドライならその実力を発揮できるかもしれないが、ウェットは正直期待してない。。。)

  • 8速スポーツ・オートマチック・トランスミッション(ZF社共同開発)
  • BMW xDriveベースのAWD
  • アルピナ特有の後輪配分と後輪の電子制御式LSD
  • アイバッハ製コイルサスペンション
  • バリアブル・スポーツ・ステアリング・システム (Comfort/Sport/Sport Plusの3モード)
  • 特別開発のPirelli P Zero (ALP)
  • ダイナミック 19″ 前255/35 ZR19 (96Y) XL、後265/35 ZR19 (98Y) XL
  • クラシック 20″(鋳造) 前255/30 ZR20 (92Y) XL、後265/30 ZR20 (94Y) XL
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MAMORU SARAYA
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